当院は、2013年8月WHO(世界保健機関)とUNICEF(国連児童基金)から「赤ちゃんにやさしい病院(BFH)」として認定されました。
BFHとは「母乳育児の保護、促進そして支援」のために1989年にWHOとUNICEFが共同で出した声明「母乳育児成功のための10カ条」を長期に渡り遵守、実践している施設に与えられる認定証です。「母乳育児成功のための10カ条」には「世界のすべてのお母さんを助けて、赤ちゃんを母乳で育てられるようにすることによって、すべての赤ちゃんに等しく最善の人生のスタートが訪れるように」という願いが込められています。世界母乳週間(8月1日~7日)に合わせて開催される母乳育児シンポジウムで、ユニセフ東京事務所長の平林氏から片柳院長に認定証が授与されました。
当院は1987年に新生児医療センター30床を開設し、新潟市のみならず、県内の施設から新生児を受け入れ、周産期医療の中心を担ってきました。2007年の新病院移転後は、母体胎児集中治療室も整備し総合周産期母児医療センターにも認定されています。ハイリスクの妊娠・分娩を多数取り扱う一方で、正常産のお母さん・赤ちゃんにもきめ細かな支援を行い、母児中心、家族中心のケアを実践しています。このことは当院の理念である「患者とともにある全人的医療」、「患者さんにやさしいぬくもりのある医療」まさにそのものであります。
現在、国内には69のBFH施設がありますが、新潟市には当院と済生会新潟第二病院の2施設があります。今後はBFH 2施設が中心となり地域の病院、分娩施設にこの「赤ちゃんにやさしい病院」運動を広げ、新潟市全体が「お母さんと赤ちゃんにやさしい地域」になるよう願っています。
総合周産期母子医療センター長 佐藤 尚
「赤ちゃんにやさしいNICU(BFNICU)」に認定されました
BFHI(Baby Friendly Hospital Initiative : 赤ちゃんにやさしい病院運動)は1991年にWHO/UNICEFが始めた運動で、1989年の共同宣言「母乳育児成功のための10カ条」をもとに母乳育児を推進していこうというものです。当院も2013年にWHO/UNICEFからBFHに認定されました。母乳育児支援は母子が一緒にいる健常新生児にとって大事なだけでなく、母子分離を余儀なくされNICUに入院してくるより小さな、未熟な早産児、低体重児や病児には医学的に重要な意味を持ちます。世界的にも北欧や北米を中心に、ファミリーセンタードケア(家族中心のケア)の概念の元、BFHをNICUにも広げていこうという活動が始まりました。
2018年にWHO/UNICEFから出されたBFHIのための新しい「実践ガイド」では、母乳育児支援の対象を健常新生児に限らず、低出生体重児、早産児、病児にまで広げていくことが明記されました。このような世界的な流れを受けて、WHO/UNICEFから国内の認定審査を委託されている一般社団法人「日本母乳の会」は独自の認定制度として、既に病院がBFHに認定されている施設の新生児病棟における母乳育児支援を「BFNICU」と認定することを始めました。2023年の初年度に、当院の総合周産期母子医療センターは他の6施設と共に「BFNICU」に認定されました。私たちが行ってきた母乳育児支援を中心にした個々の母親、家族に合わせた支援が評価されたことを嬉しく思います。
今後も、一時期母子分離を余儀なくされた赤ちゃんが元気にお母さん、家族の元に戻れるように、そしてお母さん、家族が不安なく迎え入れることができるように支援して参ります。
総合周産期母子医療センター長 佐藤 尚
こどもの権利
- あなたは、治療に関係ない人にあなたの生活や体のことを知られないようにすることができます。
- あなたは、あなたの病気を治していく方法についてわかりやすく説明を受けることができます。
- あなたは、あなたの病気についてあなたの考えや気持ちをご家族や病院の人に伝える事ができます。
あなたは、病院に対して嫌だと思ったことを伝える事ができます。 - あなたは、お医者さんや病院を選んだり、決めることができます。
- あなたは、あなたの病気のことをあなたがわかるように教えてもらう事ができます。
- あなたは、あなたとみんなが気持ちよく過ごすための病院のルールを守って下さい。
- あなたは、入院していても勉強をすることができます。