手術部紹介
- 手術室は12部屋と破砕室があります。
- 手術科は 消化器外科・乳腺外科・呼吸器外科・心臓血管外科・整形外科・小児外科・脳神経外科・眼科・皮膚科・耳鼻咽喉科・形成外科・歯科口腔外科・泌尿器科・産科・婦人科などで、予定・緊急を含め年間6,500件を超える手術を行っています。
循環器疾患、脳神経疾患の迅速な対応と第3次救急医療を担っている医療機関であり、外傷なども多く、年間手術件数の13%強が緊急手術となっています。
患者さんにやさしい低侵襲手術である腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術も行われています。
また、泌尿器科・消化器外科においては、ロボット支援下手術(Da Vinci手術)を行っています。夜間・休日はオンコール(拘束)体制で24時間緊急手術に対応しています。 - 手術部スタッフは麻酔科医師9名・看護師51名・薬剤師1名・臨床工学技士8名・看護補助者10名・医療秘書3名です。
患者さんに安全・安心な手術を受けていただけるよう、それぞれの職種が専門性を生かし、連携を取り合い協力しあっています。
手術実績について
手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」
2018年4月から、ダ・ヴィンチ手術は前立腺癌の他に、胃癌・直腸癌などに対しても保険適用となりました。
新潟市民病院では2013年12月にダ・ヴィンチ手術を導入し、現在までに胃癌・直腸癌・前立腺癌に対し手術実績を積み重ねてきました。
消化器癌に対しては、ダ・ヴィンチ手術を先駆けて行ってきた県内で唯一の病院となり、今までの実績から保険診療で手術を行うことが可能となりました。
手術支援ロボット 「ダ・ヴィンチ」とは
ダ・ヴィンチは、米国インテュイティブサージカル社が開発した手術支援ロボットです。世界全体で約6700台導入され、年間150万例に使用されています。日本でも、現在400台を超えるダ・ヴィンチが稼働しています。
当院では、2013年からダ・ヴィンチを導入し、手術実績を積み重ねてきました。さらに、2021年10月に最新鋭機である『ダ・ヴィンチXi』を新たに導入しました。
ダ・ヴィンチを使ったロボット支援手術は、体に大きな傷が残りません。数か所の小さな切開部からカメラ(腹腔鏡)や手術器具(鉗子)を挿入し行う、『体への負担が少ない』手術です。
ダ・ヴィンチを用いることで、従来の腹腔鏡手術の弱点であった鉗子の動作制限が克服されます。また、3Dハイビジョンによる鮮明な画像が、より安定した精度の高い手術を可能にします。
ダ・ヴィンチの仕組み
ダ・ヴィンチは、3つの機器で構成されています。
① サージョンコンソール
外科医が座る操縦席です。3Dハイビジョンの拡大画像を見ながら、手元のコントローラーを操作します。
② ペイシェントカート
4本のロボットアームを患者様の患部に挿入し、外科医のコントロールに基づく精密な手術操作を行います。
③ ビジョンカート
モニターに手術中の画像が映し出されます。外科医と同じ映像を周囲のスタッフが共有し、協力しながら安全な手術を行います。
① サージョンコンソール ② ペイシェントカート ③ ビジョンカート
ダ・ヴィンチの特徴
ロボットにしかできない繊細な動き
鉗子には多数の関節があり、人間の手より大きな可動域をもちます。外科医の手の動きを正確に再現するだけでなく、手ぶれを除去し、より精密な操作が行なえます。これにより、微細な剥離、縫合、神経の温存などが可能となります
高解像度3Dモニターによる鮮明な画像
三次元(3D)モニター及びズーム機能により、肉眼では見えないような微小血管や神経などを立体的に見ながら、安全で精度の高い手術を行うことが可能となります。
当院でのダ・ヴィンチ手術の実績
当院は2013年12月にダ・ヴィンチ手術を導入し、胃癌・直腸癌・前立腺癌を中心として、安全に手術実績を積み重ねてきました。特に消化器癌に関しては、県内の先駆けとしてダ・ヴィンチ手術を行っており、2019年からは食道癌に対しても適応を拡大しました。2022年現在、膵疾患などに対しても導入を進めています。
ダ・ヴィンチのメリット
前立腺癌
根治性の向上が期待できます。尿失禁の抑制を含む機能の温存が期待できます。
胃癌
膵臓を傷つける事が減るなど、手術合併症が半減することが臨床試験で確認されています。
直腸癌
排尿・性機能の温存、開腹移行率の低減等がはかれる可能性があります。
ダ・ヴィンチ手術は全ての患者様に適している訳ではなく、安全性を重視し適応を判断します。
ダ・ヴィンチ手術に関して、多くの疾患が健康保険適用となります(高額療養費制度も適用)。詳細は各診療科にお問い合わせください。
ダ・ヴィンチ手術についての質問は、担当医にお気軽にお問い合わせください。