予約センター025-281-6600(平日)
急患外来025-281-5151

脳神経外科
Department of Neurological Surgery

概要

当院は、新潟地区さらには、広く県内を対象とした脳神経外科診療の中核をなす拠点病院です。一方、新潟大学脳神経外科学教室の関連病院中、最多の手術件数を誇る教育訓練施設としても重要な役割を担っております。詳細な神経学的所見の把握、正確な画像診断と責任病変の同定、これらに基づく確実かつ安全な手術を行うことは、頭部外傷、脳卒中、脳腫瘍、脊椎・脊髄疾患など対象疾患の種類に関わらず、脳神経外科手術における基本的姿勢です。当科では、脳から脊髄に至る外科治療が必要な脳神経疾患に対して、この基本姿勢を常に念頭におき診療にあたっています。
対象疾患は脳神経外科疾患全般に渡りますが、特に脳血管障害に対する血管内治療を含めた外科治療、脊椎・脊髄疾患、頭蓋底腫瘍を含む脳腫瘍の外科治療、三叉神経痛・片側顔面けいれんに代表される神経血管圧迫症候群の治療には力を入れており、それぞれの分野にエキスパートを揃えて対応しています。
【お願い】
  • 当院の脳神経外科外来診療は原則として完全予約制(紹介状必要)になっております。つきましては、下記の通りに予約をお取りください。なお、救急患者はこの限りではありません。救急外来にて24時間対応できる体勢を整えております。
    1)かかりつけ医を通じて予約する。
    2)紹介状をもらい、自分で予約センターに連絡し予約する。
    新潟市民病院 予約センター:025-281-6600(午前8時から午後4時)
  • 手術や急性期治療が終了して病状が落ち着いた後、長期のリハビリテーションが必要な場合には、リハビリテーション専門病院への転院をお願いしております。また、脳卒中に対する二次予防などは、最寄りの「かかりつけ医」にお願いする場合もございます。転院や福祉サービスの導入に関しては、医療福祉相談員が常駐しており、ご家族の希望に沿えるよう努力して参ります。救急医療・高度急性期医療を中心とする当院の役割をご理解頂き,ご協力をよろしくお願い致します。
脳神経外科部長 斉藤明彦

対象疾患

脳腫瘍 「脳腫瘍」とは、頭蓋骨の中にできる腫瘍の総称で、膠芽腫や悪性リンパ腫、転移性脳腫瘍などの悪性腫瘍から、髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫などの良性腫瘍まで、種々の腫瘍が含まれており、それぞれが異なる性質を持っています。良性腫瘍といっても、発生する部位が、頭蓋底部など手術到達が難しい場合には、手術に伴う難易度が増すことになります。治療方法には、手術による摘出、放射線治療、化学療法などがありますが、それぞれの腫瘍に最適とされる治療方法が提唱されています。「脳腫瘍」患者さんの診療において最も重要なことは、CT・MRIなどから導かれる画像診断と推測される腫瘍の特性を把握した上で、患者さんの年齢や社会背景、初発・再発の差、全身状態などに応じて、一人一人の治療目標を設定することです。従って、「脳腫瘍」が見つかったら、全例すぐに手術ということではありません。比較的小さな良性腫瘍で無症状の患者さんでは、手術を行うことなしに、画像経過を見ているだけの方もたくさんいらっしゃいます。摘出手術を行う場合には、「腫瘍の性質」を考慮した上で、「脳機能の温存」と「根治性」の両立を常に念頭に置くことが重要です。たとえば、頭蓋底部の良性腫瘍の場合、重要血管・神経の巻き込み部分は、あえて全摘出にこだわらず機能温存を優先し、残存部分は、病理診断に応じて経過観察や定位放射線治療などを考慮します。手術の際には、ナビゲーションシステムや電気生理学的モニタリング、CT定位脳手術装置などを活用して安全かつ根治性の高い摘出手術を心がけています。手術後の治療方針を決める上で極めて重要な病理診断は、新潟大学脳研究所神経病理学教室と連携して共通の診断基準で行っています。病理診断の結果に基づき、放射線治療や化学療法の必要性を検討しています。特殊な腫瘍や内視鏡手術を行う下垂体部腫瘍は、新潟大学医歯学総合病院脳神経外科へ紹介させて頂いております。最後に、「脳腫瘍」と聞いて、ただやみくもに不安になることなく、病状をよく理解して頂き前向きに治療を受けられるように、十分に説明の上、診療を進めて参ります。
脊椎・脊髄疾患 「脳から脊髄に至るすべての脳神経疾患の外科治療を行う」という考えのもと、当科では、佐々木修前脳神経外科部長の時代より、脳疾患のみならず、脊椎・脊髄疾患にも積極的に取り組んでおります。当科で扱う脊椎・脊髄疾患は、1)脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア、靱帯骨化症などの脊椎変性疾患、2)脊髄腫瘍、3)脊髄血管奇形などがあります。手足のしびれや痛みなどで発症してくる脊椎変性疾患では、直ちに手術が必要となる患者さんは決して多くはありません。最初は、なるべく手術を行わずにいかに症状をやわらげるか、生活の妨げにならない程度の症状に軽減させるかを考えて診療にあたります。薬物治療や安静、リハビリにより症状の軽減が得られることも多く見られます。保存的治療でも症状が改善しない場合や、症状が強く早く症状を改善したい場合には、原因となる病変に対する手術を行います。脳の手術で習得した顕微鏡下手術により安全かつ正確な手術を行うことが可能となります。骨・筋肉などを最大限に温存した低侵襲手術を行い、手術後1~2週間での早期退院が可能となります。手術合併症は3%前後と言われていますが、その多くは、数ヶ月で改善するのが一般的です。事前に、手術の内容や起こりうる合併症に関しては、十分説明致します。なお、脊柱変形が強く多くの固定を必要とする場合には、整形外科脊椎専門医をご紹介致します。 脊髄腫瘍や脊髄血管奇形は、脊椎変性疾患に比べて、その発生頻度は少なく、医師の間でも疾患の認識が不足する傾向にあります。そのことが、間違った診断や診断の遅れにつながると言われています。これらの疾患に対する診断・治療には、知識・経験と特別な技術が必要になります。当科ではこれらの疾患に対しても、これまでの経験を元に、積極的に取り組んでおります。これらの疾患に対する手術には、脊髄機能の温存のため電気生理学的モニタリングは必須です。また、血管奇形の場合、血管内治療と直達手術の適応を比較検討致します。直達手術を行う場合には、術中蛍光血管造影・術中脊髄血管造影などを併用して、その根治性を高める工夫が必要となります。
脳血管障害 平成29年4月より発足した「脳卒中科」ホームページをご覧下さい。
頭部外傷 当院では救急救命センターが併設されており、重症頭部外傷が多数搬送されます。重症頭部外傷の場合、頭部のみならず、他部位の多発外傷を伴っていることが多く、当院では、救急科、麻酔科はじめ外科系スタッフが充実しており、24時間迅速かつ的確な対応が可能となっています。頭部外傷急性期で手術が必要な場合には、麻酔科・手術部と連携して、時間を選ばず、緊急の対応を行っています。 一方、近年の高齢化に伴い、高齢者に多いとされる「慢性硬膜下血腫」も重要な頭部外傷の一つです。通常、軽微な頭部外傷の後、1~2ヶ月して高次機能の低下や軽度の片麻痺で発症してきます。病歴聴取・診察と頭部CT検査により診断は容易です。手術は局所麻酔により短時間で済み、術前症状の改善が得られます。一見、認知症の進行や軽症脳卒中と類似した症状でも、この病態が原因の場合もありますので、最寄りの脳神経外科クリニックの受診をお勧め致します。
機能脳神経外科 「機能脳神経外科」とは、脳や神経の機能的異常による病気(腫瘍や血管障害など脳組織を犯す原因がない)を手術により治療することをいいます。その対象疾患には、難治性てんかん、パーキンソン病、不随意運動、三叉神経痛、片側顔面けいれんなどが含まれますが、当科では、三叉神経痛・片側顔面けいれんといった「神経血管圧迫症候群」を主に扱っています。三叉神経痛は、顔面の感覚を脳に伝える三叉神経が脳幹に入るところで、片側顔面けいれんは、顔面筋を支配する顔面神経が脳幹から出るところで、血管による圧迫によって症状のでる病気です。まずは、薬物治療が選択されますが、症状の強さや患者さんの希望に応じて、治療方法を相談して参ります。手術は、外側後頭下開頭により顕微鏡下に脳神経減圧術を行うことで高い治癒率が期待できます。手術の際は各種術中電気生理学的モニタリングを行い、安全でかつ高い治癒率の得られる手術を行っています。

2016年 診療実績

脳腫瘍手術総数27
摘出術20
広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建2
脳血管障害総数(開頭術)98
破裂脳動脈瘤clipping41
未破裂脳動脈瘤clipping8
AVM摘出3
Bypass2
脳内血腫(開頭術)10
頭部外傷総数60
急性硬膜外血腫5
急性硬膜下血腫8
慢性硬膜下血腫46
脊椎・脊髄手術総数29
変形性脊椎症18
椎間板ヘルニア5
後縦靱帯骨化症1
脊髄腫瘍2
その他の手術28
血管内治療総数87
手術総数329

診察日

診察室
午前・午後(新患・再来) 塚本佳広 渡部正俊 森田健一 斉藤明彦 吉田至誠・河辺啓太
(隔週)
午前(再来のみ) 佐々木修      

診療スタッフ

医師 役職 卒業年 認定資格 専門分野
斉藤明彦 科部長
副センター長
昭和62年 日本脳神経外科学会専門医・指導医
日本脊髄外科学会認定医
脊椎・脊髄外科
脳腫瘍・頭蓋底外科
脳神経外科一般
渡部正俊 科副部長
副センター長
平成4年 日本脳神経外科学会専門医・指導医 機能脳神経外科
脳卒中・脳腫瘍の外科治療
脳神経外科一般
森田健一 科副部長
脳卒中科部長
平成10年 日本脳神経外科学会専門医・指導医
脳神経血管内治療学会専門医・指導医
脳卒中学会専門医
脳卒中の外科治療
脳血管内手術
脳神経外科一般
塚本佳広 医長
脳卒中科兼任
平成19年 日本脳神経外科学会専門医
日本がん治療認定医
脳腫瘍の外科治療
脳神経外科一般
吉田至誠 医師
脳卒中科兼任
平成25年 日本脳神経外科学会専攻医 脳神経外科一般
河辺啓太 医師
脳卒中科兼任
平成26年 日本脳神経外科学会専攻医 脳神経外科一般

施設認定

  • 日本脳神経外科学会専門医訓練指定施設
  • 日本脳卒中学会専門医認定制度研修教育病院
  • 日本脳神経血管内治療学会認定研修施設