フォーミュラリーとは・・
医療機関における『患者に対して最も有効・安全で経済的な医薬品の使用方針』とされ、欧米を中心に1990年代から導入されている
医薬品マネジメントの手法です。
わが国でも病院における導入状況調査を始めるなど、薬剤の適正使用・医療の効率化の観点から本格的導入に向けての機運が高まっています。
当院でも2023年1月より院内フォーミュラリーを導入しています。
目的
● 薬物治療の質の維持・標準化
フォーミュラリーで推奨する医薬品はエビデンスに基づいて選択しているため、合理的な治療の実践につながります。
● 限られた医療資源の有効活用(医療資源の適正化)
有効性と安全性が同等な既存治療で疾患のコントロールが可能な場合は、経済性を考慮してより安価な薬剤を選択することで、
患者および医療機関の医療費を削減することができます。
医療費の削減は、患者や医療機関の負担を減らすだけではなく、重症・難治・希少疾患の患者に対して高価でも有用な治療を提供できる
環境を維持するためにも重要です。
● 医療安全への寄与
取り扱う医薬品数を減らすことにより個々の医薬品への理解が深まり、医薬品リスク管理の向上にもつながります。
当院の取り組み
フォーミュラリーは薬事委員会担当の医師・薬剤師が中心となって案を作成し、各診療科との協議の上、最終的に薬事委員会で承認され
院内に公開されます。
これまでに承認されたフォーミュラリーは以下の通りです。
【院内フォーミュラリー 一覧】
注意事項
・フォーミュラリーはあくまで推奨であり、医師の裁量権を侵害するものではありません。
・有効・安全で経済的な薬物療法を支援するための院内ガイドラインであり、推奨薬で対応できない場合は個別での対応となります。
・本フォーミュラリーを、企業のプロモーション等に利用しないでください。